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SUレター

相続事業承継と国際税務のSUパートナーズ税理士法人

国際税務Vol.3 海外取引に係る消費税の取扱い~日本の会社との取引でも注意が必要~

海外取引に係る消費税の取扱い

国際税務Vol.3

~日本の会社との取引でも注意が必要~

こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の宮崎です。

 

さて、今週は国際取引に係る消費税がテーマになります。

 

あるお客様から、下記のような質問がありました。

 

「当社は、機械の組立・据付工事を専門とする会社です。

この度、日本の取引先が製造した機械を海外の会社に販売することになり、

海外現地にて据え付け工事を行い、納品することになりました。

その海外での据え付け工事を当社に依頼があり、海外に当社従業員を1週間派遣しました。

この取引の対価として、報酬100万円+消費税8万円=108万円(税込)を請求しましたが、

先方の会社から当該取引は消費税が発生しない取引ではないのではなないかと言われ、

困惑しています。

日本の会社同士の取引のため、消費税がかかると思うのですが、

これはいわゆる下請けいじめでしょうか。」

 

結論から言いますと、

役務の提供が国外で行われているため、国外取引に該当し、消費税は不課税となります。

今回の取引の場合、相手先の会社の所在地が日本であることにより、消費税が発生することはありません。

そのため、取引先の主張が正しいことになり、下請けいじめではありません。

 

役務の提供の内外判定

消費税の課税の対象となる取引は、「国内」において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等が該当します。

つまり、国外で行われた取引については、消費税の課税の対象とはなりません。

そのため、その取引が国内で行われたのか、国外で行われたのかはとても重要となります。

 

国内取引か国外取引かの判定(内外判定)は、次によります。

イ 資産の譲渡又は貸付けの場合

  資産の譲渡又は貸付けの場合は、一定の取引についての例外はありますが、原則として、その譲渡又は貸付けが行われる時においてその資産が所在していた場所で国内取引かどうかを判定します。

 

ロ 役務の提供の場合

  役務の提供の場合は、一定の取引についての例外はありますが、原則として、その役務の提供が行われた場所で、国内取引かどうかを判定します。

 

今回の事例の取引は、据え付け工事ですので、役務の提供に該当します。

また、据え付け工事を行った場所は、国外になります。

したがって、役務の提供が行われた場所が、国外のため、消費税は課税されません。

 

役務の提供の内外判定(例外)

役務の提供が国内で行われたかは、その行われた場所で判定しますが、

通信や保険などその場所が特定できない取引については、

下記のように取引ごとに判定場所を定めています。

 

消費税法施行令6条2) 

 国内及び国内以外の地域にわたって行われる旅客又は貨物の輸送

…当該旅客又は貨物の出発地若しくは発送地又は到着地

 国内及び国内以外の地域にわたって行われる通信

発信地又は受信地

 国内及び国内以外の地域にわたって行われる郵便又は信書便

差出地又は配達地

 保険

保険に係る事業を営む者(保険の契約の締結の代理をする者を除く。)の保険の契約の締結に係る事務所等の所在地

 専門的な科学技術に関する知識を必要とする調査、企画、立案、助言、監督又は検査に係る役務の提供で次に掲げるもの(以下この号において「生産設備等」という。)の建設又は製造に関するもの

当該生産設備等の建設又は製造に必要な資材の大部分が調達される場所

 イ 建物(その附属設備を含む。)又は構築物(ロに掲げるものを除く。)

 ロ 鉱工業生産施設、発電及び送電施設、鉄道、道路、港湾設備その他の運輸施設又は漁業生産施設

 ハ イ又はロに掲げるものに準ずるものとして財務省令で定めるもの

 

 前各号に掲げる役務の提供以外のもので国内及び国内以外の地域にわたって行われる役務の提供その他の役務の提供が行われた場所が明らかでないもの

役務の提供を行う者の役務の提供に係る事務所等の所在地f:id:supt:20161028180158j:plain