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SUレター

相続事業承継と国際税務のSUパートナーズ税理士法人

その他Vol.6 空き家に係る譲渡の特別控除~必要書類の準備はお早めに~

その他

空き家に係る譲渡の特別控除

その他Vol.5

~必要書類の準備はお早めに~

 

こんにちは、SUパートナーズ税理士法人の木下です。

 

全国の空き家の数は平成25年時点で820万戸存在するようです。

実家を相続したのはいいが、現状空き家となってしまっている方も多いのでは

ないでしょうか?

 

今週はそんな空き家に関する譲渡所得税がテーマのSUレターです。

 

不要となった空き家を売却したとしても、税金がかからないかもしれません。

今回ご紹介するのは、空き家を譲渡した場合の特別控除についてです。

 

制度の概要

この規定は、亡くなった方が住んでいた空き家及び敷地を相続して、

その後その空き屋や敷地を譲渡した場合に、

その譲渡所得から3,000万円を特別控除することができます。

 

例えば、取得費が不明の空き家と敷地を800万円で譲渡した場合を考えてみましょう。

・この特別控除を使わないと

(800万円-40万円(取得費が不明のため、譲渡価額800万円の5%))×20%=152万円所得税と住民税がかかります。

・これが特別控除を使いますと

(800万円-40万円-3,000万円)×20%=0円所得税と住民税がかからずに売却することができます。

 

ただし、亡くなった方が住んでいた空き家であれば、全て控除の対象となるわけではありません。いくつかの要件がありますので見ていきましょう。

 

空き家の要件

空き家については、

昭和56年5月31日以前に建築されたものであり

・譲渡する際に、耐震性がある必要があります。

耐震性がないものについては、耐震リフォームをして売却するか

空き家を取壊して敷地のみを売却すれば適用を受けることができます。

なお、マンションについては対象外なので注意しましょう。

 

居住の要件

 亡くなった方が相続の開始の直前に住んでおり、それ以外の方が住んでいない

ことが必要です。そのため、亡くなった方が老人ホームに入居している場合は対象となりません

 また、空き家を相続してから譲渡するまでは事業、貸付、居住の用に供することができませんので注意しましょう。

 

譲渡の要件

相続発生日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで、かつ、平成31年12月31日までの譲渡が対象となります。

また、空き家と敷地の譲渡金額の合計が1億円以内の必要があります。

 

確定申告に向けて

確定申告の際には

・「登記事項証明書等」

・「耐震基準適合証明書等」

・「売買契約書の写し等」の他

・「被相続人居住用家屋等確認書」

が必要となります。

被相続人居住用家屋等確認書」については、空き家の所在地の市区町村に

被相続人居住用家屋等確認申請書」を必要書類と共に提出することにより入手できます。申請書や申請に必要な書類は国土交通省のHPから確認できます。

http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000030.html

申請から交付までには、数週間かからないようですが、住民票や売買契約書など複数の書類が必要となりますので、確定申告で適用される際には、早めに準備されることをお勧めします。

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国際税務Vol.6 台湾ともっと仲良くなれる?~日台租税協定が制定されました~

国際税務

台湾ともっと仲良くなれる?

国際税務Vol.6

~日台租税協定が制定されました~

 

こんにちは。だんだん春めいてきましたね。

 

島国に住んでいるゆえなかなか気軽に海外旅行、というわけにはいかない日本人ですが、台湾は近いのでお勧めです。帰りは沖縄より近い?と感じるほど。

 

さて今週は日本台湾租税協定がテーマのSUレターです。

 

台湾と日本

親日国で有名な台湾、実際に行ってみると日本語を話せる人が多く、

ほのぼのとした雰囲気でとても居心地の良い国です。

しかしながら日本と台湾には正式な国交がなく、

今まで両国間には租税条約は締結されていませんでした。

 

租税条約締結

しかしこの度、民間レベルで租税条約に相当する内容をもりこんだ租税協定が

2015年11月26日に制定され、2016年6月13日に発効、2017年1月1日より

適用開始されることになりました。

今回この主体となったのは、

・日本側が公益財団法人交流協会

・台湾側が亜東関係協会

という民間団体です。

正式な国家間の条約ではないため、このままでは課税面で何の効力もありません

そこでこの取り決めを租税条約と同等に扱うための日本国内で法整備がなされました

 

租税条約ができる前は…

今までは両国間で二重課税が生じても解消する手段がなかったのですが、

これでようやく可能になります。

国際化社会の現代において、ビジネスにおける二重課税のリスクはたくさん潜んでいます。

 

例えば日本から台湾に出張した場合、日本においては居住者として全世界所得が課税となります。

一方台湾においては90日までは課税なしですが、91日目以降は滞在日数分の給与は非居住者の国内源泉所得として課税されます。

結果的に2つの国で課税されてしまうことになります。

 

これを解消するために、国税額控除制度というものがあるものの、わざわざ確定申告において手続きを取るのは面倒ですね。

 

租税条約の効果

租税条約があれば短期滞在者免税という規定により、

一定日数以下の滞在であれば滞在国の税金が免除されるシステムとなっています。

租税条約が無いということは、今まで日本―台湾間をまたいで仕事をすることの大きな足かせとなっていました。

 

しかし今後は滞在日数が年間183日を超えなければ、

やっと他国と同様に免税の恩恵が受けられることになりました。

これは個人にとってだけでなく、

従業員を派遣する企業にとってもより柔軟な計画が可能となるためメリットとなるでしょう。

 

また配当、利子、ロイヤリティーに関する源泉税率は10%となります(国内法では20%)。

これも両国の経済交流が活発になる要因になるでしょう。

多国籍グループ企業にとってもグループ内の資金調達、管理、技術サービスのやりとりがしやすくなります。

台湾に投資している日系企業が配当を増額しようとするかもしれません。

 

さらに、移転価格課税が行われた際、租税条約を締結していない国が相手だと、二重課税の調整が困難だったのですが、今後は双方の税務当局が移転価格調査を実施した際、相互協議手続により二重課税リスクを低減することが可能となります。

今後はビジネス面においても、どんどん台湾と交流を深めていきたいものです。

 

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相続・事業承継Vol.6 一般社団法人と相続対策?~一般社団法人の活用~

相続・事業承継

一般社団法人と相続対策?

相続・事業承継Vol.6

一般社団法人の活用~

 

こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の乾です。

4月になり新年度スタートですね。

 

改正された新税制がスタートするため、これから上場会社さんのお客様から少しずつ質問が出てきたりします。

自分の中でもまだしっくりきていない新税制を回答するのは非常に神経を使います。

しかし、人間追い込まれないと何事もできないものです(泣)。上場会社のお客様があるから町の税理士事務所よりは少し早めに身につくのでしょうね。頑張りたいと思います!

 

 今回は、前回の「一般社団法人の概要」

 

supt.hatenablog.com

 

に続き、具体的にどう使っていくかを見ていきたいと思います。

 

相続税対策を考える際に個人の資産を法人に移す方法は昔から使われています。
この法人を、株式会社などではなく一般社団法人で行おうというのが今回ご紹介する方法です。

パターン1

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個人の財産を一般社団法人贈与するパターンです。

贈与して財産が一般社団法人に移れば、

その財産は個人のものではありませんので相続税の対象外となります

 

ここで考えなければいけないことがいくつかあります。

まずは、一般社団法人の性格を2階型の非営利又は共益型としなければ、

一般社団法人側で受贈益が計上され法人税等が課税されます。

 

 

 

次に、移転する資産に含み益がある場合には、

その個人にみなし譲渡所得税所得税法59条)がかかります

この場合個人は対価をもらっていませんが、

法人に時価で譲渡したとして含み益に課税されますので、

移転資産の選定には注意が必要です。

 

そして、一番注意しなければならないのは

個人の相続税、贈与税の不当減少(相続税法66条4項)と判断されないかどうかです。

もしそのように事実認定された場合には、

一般社団法人を個人とみなして贈与税が課される

(同時に課税される法人税は控除されるため二重課税にはなりません)

こともありますので、その設立運営には充分な注意が必要となります。

従いまして、税金を回避したいだけの理由ではかなりハードルの高いスキームとなります。

 

パターン2

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個人の資産を一般社団法人譲渡する方法です。

こちらも移転した財産については、

個人のものではありませんので相続の対象外となる点は変わりませんが、

譲渡であるため対価(金銭又は債権)をもらいますので、

その金銭又は債権についてどうするか、ということはあります。

 

このスキームの場合、一般社団法人基本的に1階、2階型のどちらでも構いません
ここで考えなければいけないのは譲渡価額です。


時価であれば個人側、法人側ともに税務上問題ありません。
時価以外(低額)で譲渡した場合に、

みなし譲渡(所得税法59条)の規定の適用に注意すべきこととなりますし、

一般社団法人側では時価との差額について受贈益課税されることになります。

 

しかし、その一族として継承していきたい財産がある場合などに有効なスキームです。

個人が一般社団法人の持ち分を持たないという特徴から、

移転後については相続税の対象範囲からは外れることになるというのが、

株式会社などを利用する場合とまったく違う点ですね。

 

最近の上場会社の株主を見ていると、一般社団法人○○○といった株主が出てくることも多くなりました。

これはおそらく創業家の株式を持分のない一般社団法人に移しているのだと思われます。

株価が上がっても個人の財産とは無関係となりますから、

相続税のことを気にせず業務に邁進できます。

 

これからは一般社団法人での起業もありかもしれません。

 

最後に、パターン1の「相続税を不当に減少する場合」とは?とひっかかっている方もいらっしゃると思います。

これについては、次回のSUレターでご紹介したいと思います。
  

※SUレター発行日現在の法令により記載しておりますが、将来の改正及び財産評価基本通達6項(この通達の定めによりがたい場合の評価)の適用がある可能性もございます。

(この通達の定めによりがたい場合の評価)

この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する

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その他Vol.5 外国人を雇うときはここをチェック!~知らずに不法就労させてしまったら!?~

その他

外国人を雇うときはここをチェック!

その他Vol.5

~知らずに不法就労させてしまったら!?~

 

こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の新宮です。

 

平成24年7月から新しい在留管理制度が導入されております。

外国人を雇用するときの確認方法が変わっておりますので、確認しておきましょう!

 

さて今週は雇用関係のSUレターです。

知らずに不法就労させてしまっていたら処罰の対象に!?

外国人を雇うときはここをチェック!

 

新しい「在留カード」とは?

これまでの「外国人登録証明書」に代わって、新しく「在留カード」が発行されることになりました。「在留カード」とは、外国人が3カ月以上日本に滞在する権利を証明する許可証と考えれば分かりやすいかと思います。

これは、不法就労を防ぐ目的で導入されたもので、外国人を雇用するときは、必ず「在留カード」の内容を確認します。

 また、在留カードには、偽変造防止のためのICチップが搭載され、カード面に記載された事項の全部または一部が記録されるしくみになっています。

 

こんなケースは不法就労です!

オーバーステイをして働いている場合

 不法就労というと、密入国者をイメージしてしまうかもしれませんが、それだけではありません。そもそも正規の在留資格のある人が、オーバーステイをして働いているケースも不法就労にあたります。外国人の方で在留期間の更新をせず、与えられた在留期限を過ぎてしまっている場合がありますのでご注意ください。

 

②観光や知人訪問の目的で入国した人が働く場合

 これも不法就労になります。また、留学生が許可を得ずにアルバイトをすることも不法就労となります。このように、入国管理局から働く許可を受けずに働くケースは不法就労になってしまいます。

 

③入国管理局から許可された就労範囲を超えて働く場合

 たとえば、外国料理店でコックとして働くことを認められた人が、まったく違う工場で単純労働をしている場合なども不法就労になります。

 

在留カードの確認を怠ると会社にも責任が!?

 外国人を採用するとき、ついつい「在留カード」の確認が後回しになってしまうことがあるようです。たとえ採用した外国人が不法就労であることを会社が知らなかったとしても「在留カード」の内容を確認していないといった過失があると、事業主が処罰を受けることになります。この場合、「3年以下の懲役、または300万円以下の罰金」が科せられることがありますので、雇用する前に必ず「在留カード」を確認しましょう。

国際税務Vol.5 イギリスにおけるこれからのビジネス~EU離脱に伴う税務の影響~

国際税務

イギリスにおけるこれからのビジネス

国際税務Vol.5

~EU離脱に伴う税務の影響~

 

こんにちは。だいぶ春の気配を感じるようになってきました。

早くお花見に行きたくてソワソワしています!

 

海外を旅していると、いろいろなことを考えさせられます。

改めて日本の良さに気づくこともあれば、深く反省させられることも。

広い世界を見ることによって自分の世界も広がります。

やっぱり日本は狭いです。

若者たちにはどんどん旅に出て視野を広げてほしいと思う今日この頃です。

 

さて今週はイギリスのEU離脱がテーマのSUレターです。

 

ヨーロッパを旅していて思うのは移動の自由の素晴らしさです。

異なる言語を使う国へ電車やバス一本で行け、入国審査もなく、

まるで国内間の移動のように気軽に海外旅行ができるのです。

旅行だけではなく、その自由度は仕事や学校にも及びます。

島国に住む日本人にとっては驚くべきことですが、現地の人たちにとってはそれが当たり前なのです。

自分もEUパスポートが欲しい、と何度思ったことか。

たまたまヨーロッパ旅行中に聞いたイギリスEU離脱のニュースは、

なんてもったいない!というのが正直な感想です。

 

税務面での影響

イギリスがEUを離脱するにあたり、税務面で影響があると言われているのが間接税です。

特に付加価値税(Value Added Tax:「VAT」)や関税は、EUレベルでその制度や枠組みが定められています。

 

関税 について

EU関税同盟はEU域内における物品の自由移動を実現するもので、域内の関税や通関手続きは撤廃されています。

EUから離脱した場合、当然このEU関税同盟からも外れることになるので、

イギリスとEUは外国同士となり、EUとの取引が輸出入とみなされます。

企業にとっては、関税徴収、通関手続きなど煩雑な手間と追加コストがかかることになります。

 

VATについて

VATについては、EU域内のVAT指令により標準税率、軽減税率、免税、

課税タイミング等について共通ルールが適用されており、

イギリスはそれを国内法に反映しているため、大きな混乱が起こることはなさそうです。

ただし、EU加盟国でなくなることで適用されなくなる規則の改定は必要となります。

 

また、EUを離脱することによりEU加盟国との取引が輸出入取引となり、

インボイス手続きや報告手続きが変更される可能性があります。

更にEU各国でVAT課税事業者の登録や納税代理人の任命などが必要になります。

関税と同様に、企業にとっては手間と追加コストを強いられることになります。

 

日本との関連

日本においてイギリスに拠点を持っている企業は意外に多いそうです。

その理由の一つとして、EU加盟国に対し関税を払うことなく貿易をすることが可能だということがあります。

今後はそのメリットが失われるわけなので、拠点の再配置など、

ヨーロッパにおける経営戦略の見直し、検討が必要になってくるかと思います。

その他にもITシステムの変更や、

VAT税率変更の可能性を視野に入れた販売戦略の再検討も必要ですね。

 

海外展開する企業にとって他人事とはいえないこの件、

時間はあっという間に過ぎてしまうので、早急な対応が必要となりそうです。

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相続・事業承継Vol.5 一般社団法人と相続対策?

相続・事業承継

一般社団法人と相続対策?

相続・事業承継Vol.5

 

 こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の乾です。

3月に入りましたね。皆様、確定申告はお済でしょうか?

私自身は医療費控除があるのですが、ギリギリの申告となりそうです。。。

弊社のお客様の確定申告は最終コーナーを回ったところで、

みんな気力で走っています!!

まだお届けできていないお客様はもう少々お待ちくださいm(__)m

 

今回は一般社団法人というあまり聞きなれない法人についてです。

一般社団法人」と聞いて、

「非営利」→「自分は関係ない」と考えた方はぜひ読んでいただければと思います。

 

実は一般社団法人

「非営利事業だけでなく営利事業もできます」

「相続対策にも使える場合があります」

という情報を知らない方は意外と多いのです。

 

どういうことか?

平成27年以降の相続税増税により、

多くの方が個人の財産管理を法人へ移すことを進められています。


 ただし法人に移したからといって、全く相続税がかからないというわけではありません。

その法人への財産の移し方にもよりますが、

たいていはその法人の株式を持っているため、その株式が相続税の対象となります。

 

しかし、一般社団法人(以下SHという)には、その株式(持分)というものがないというのが最大の特徴です。
 したがって、個人から切り離されます

 

弊社でもいくつか事例があります。

・文化的活動を行う一般社団法人

・次世代に引き継ぎたい財産を保有する一般社団法人

・芸術作品を永続的に後世に顕彰するための一般社団法人

などです。

 

不定期とはなりますが、今後複数回にわけて一般社団法人の利用について配信したいと思います。

 

まず第1回目の今回は概要編です。

SHの制度は三階建てに例えられます。

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1階は通常のSHです。こちらは株式会社と同様に法人税が課税されます。

 

2階はSHの定款に下記の要件(紙面の関係上主要なもののみ)を盛り込んだ法人で、

基本的に法人税は課税されず収益事業(34業種)を行う場合にのみ課税されます。
・非営利徹底型の要件
剰余金の分配を行わない旨の定めがあること。
解散したときはその残余財産が国若しくは地方公共団体などへ帰属する旨の定めがあること。

理事の総数のうち特殊関係者が3分の1以下であること。

・共益型の要件
会員の相互の支援、交流などを主たる目的としていること。

解散したときはその残余財産が特定の個人又は団体に帰属する旨の定めがないこと。

理事の総数のうち特殊関係者が3分の1以下であること。

 

3階はSHが内閣府又は都道府県の公益認定を受けた場合です。
こちらは2階と同様に原則法人税は課税されず、収益事業にのみ課税されます。
それ以外にも様々な特典があり、法人税率が15%と低く一定であり、

利子配当などの支払いを受ける場合に源泉所得税が課されない、

収益事業でもうけた場合にもその資金を非営利事業に使うことにより、

法人税が免税とされるなど優遇されています。
その分認定の取得や運営が大変な面があります。

 

これらのうち1階、2階が使えるのです。


次回は具体的にどのように使われているかを見ていきたいと思います。

 

弊社が共著で出している一般社団法人の書籍も第2版が発売されています。

専門家向けのためあまり知られていませんが、読みたい方はご連絡ください。

お送りいたします。

「第2版 事例にみる一般社団法人の活用の実務」発行元:日本加除出版

著者:弁護士 後藤孝典

   司法書士 野入美和子

   SUパートナーズ税理士法人 阿部幸宣、乾潤一、宮崎勝、井手鮎子

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その他Vol.4 修繕費と資本的支出の違いとは?~リフォーム費用はすべて費用となるか~

その他

修繕費と資本的支出の違いとは?

その他トピックスVol.4

~リフォーム費用はすべて費用となるか~

 

こんにちは、SUパートナーズ税理士法人の木下です。

 

 ここ数年、相続税の節税目的でアパートを購入する方が増えているようですね。

特に、最近の超低金利の住宅ローンもあって、購入を検討されている方も

多いのではないでしょうか?

 

今週はそんな不動産税務がテーマのSUレターとなります。

 

アパート経営では様々な経費がかかりますが、その中で特に大きなものが

リフォームなどの修繕費用です。

この修繕費用は、「修繕費」としてすべて費用に計上できるでしょうか?

その修繕の内容によっては、固定資産に計上する必要があるかもしれません。

 

修繕費と資本的支出

その修理や改良、改造等(以下、「修理等」という)がアパートの通常の維持管理のためや原状回復のために行われる場合は、「修繕費」としてその修理等の金額を費用に計上できます。

その修理等によってそのアパートの価値や耐久性が増す場合には、「資本的支出」として、その修理等の金額を固定資産に計上しなければなりません。

(元のアパートと同じように減価償却が必要となります。)

 

例えば、壁紙の張替や破損ガラスの取替えなどは基本的に修繕費となります。

避難階段の取付けなど物理的に付加したものや用途変更による模様替え等改装費用は資本的支出となります。

ただし、資本的支出でも、その修理等にかかる費用が20万円未満の場合や、その修理等がおおむね3年以内の期間を周期として行われる場合は、費用として計上することもできます。

 

形式的に判断

例のように、資本的支出なのかどうか分かりやすいものはいいですが、

実際には、修繕費なのか資本的支出なのか判断に迷うものが多いかと思います。

そういった修繕費か資本的支出なのか明らかでないものについては

その一の修理等の金額が60万円未満の場合やその修理等をした資産の前期末取得価額の約10%相当額以下の場合には全額を修繕費として処理することができます。

 

また、その一の修理等の金額のうち30%相当額その修理等をした資産の前期末取得価額の10%相当額いずれか少ない金額を修繕費とすることもできます。

その場合には、残りの金額が資本的支出となります。

 

具体的な金額で確認しましょう

アパートのリフォームを行い、その修繕等の金額が300万円(壁紙の張替費用           40万円が含まれている。)アパートの前期末における取得価額が1,000万円の場合です。

まず、300万円のうち壁紙の張替費用40万円については、修繕費に該当するため費用となります。残りの260万円については、修繕費に該当するか資本的支出に該当するか実態を見て判断を行います。

明らかでない場合には、260万円は、60万円を超えており、かつ、アパートの取得価額1,000万円の10%相当額100万円を超えておりますので、全額を修繕費にすることはできません。

次に、修繕費260万円の30%相当額78万円と100万円を比べると、78万円が少ないです。

したがって、78万円を修繕費として計上し、残額の182万円が資本的支出として計上することができます。

 

 

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