SUレター

相続事業承継と国際税務のSUパートナーズ税理士法人

相続・事業承継Vol.8 賃貸不動産をお持ちの方へ。生命保険の活用を ~“相続対策”に一工夫~

賃貸不動産をお持ちの方へ。生命保険の活用を 

 相続・事業承継Vol.6

~“相続対策”に一工夫~

 

こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の押味です。

 

“相続対策なんてしない”はたまた“賃貸不動産で対策は十分だ!”

と思っている方は多いのではないでしょうか。

しかし、相続税を減らすこと=相続対策、ではありません。

また、財産をお持ちの方が実際に困難に直面するのは“納税”だけではありません。

 

今週はそんな生命保険を活用した賃貸不動産に関する対策がテーマのSUレターです。

生命保険といっても、節税ではございません。営業でもございません。

 

税金を減らす目的ではない

 結論から言うと、「生命保険を活用して、財産を保全しよう!」という内容です。

 「保険」と聞くと拒否反応が起きる方もいらっしゃるかもしれません。

社長様や資産家の方には、多くの営業が入りますので嫌気がさしているのかもしれません。 

大丈夫です、営業でも、節税目的のアグレッシブな内容でもございません。

 

賃貸不動産のリスクとされるのは、つまり何か?

 まず、賃貸不動産を持つことに関する大きな不安とその本質を考えてみます。

  • 修繕費負担…修繕を定期的に行う必要がある
  • 納税に苦しむ…財産の大半が不動産だと現金化できない
  • 争続の元…不動産は分割できないし、共有は避けたい

 このあたりでしょうか。これらの本質は何か。それは「現金・収入」があれば解決することです。

さらに言えば、こういったお金について、「計画的に準備できれば、解決される」といえる点に、肝があります。

 

何年でも何十年であろうと計画的に準備ができる方はこれ以降のお話は必要ありません。しかし、お金は、あると使ってしまうのが人の性です。

お金には色がついていません。また、相続は突然起きます。

 

そこで生命保険を活用

どのように生命保険を活用するのかというと、賃貸不動産の特徴、長所を生かすことです。

特徴…修繕費は、“修繕計画”である程度時期が見込める

長所…毎月収入がある(入居率にもよりますが、当初は高入居率のはず…)

 

 これらの特徴や長所を活かして、例えば次のように考えます。

  • 解約の時期を見越して、修繕予定の前に払い込みが終わる保険(短期払い)に加入して、修繕費対策
  • 法人を通して物件を保有している場合には、長期平準定期保険に加入し退職金に充てて、納税資金対策!
  • 財産の承継者から他の相続人への代償分割(不動産はAさんがもらう代わりに、現金をAさんからBさんやCさんに渡すこと)で、争続対策

 

いかがでしょうか?

他にも考え方次第で工夫の余地はたくさんあります。

 

賃貸不動産を持つことが相続税(節税)対策として機能することは事実だと思います。

ただ、デメリット(借入金や上記のようなリスク)も昨今話題になっています。

 

せっかくの資産や対策を、もう一工夫して安心して更に有効なものにしてはいかがでしょうか。

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