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SUレター

相続事業承継と国際税務のSUパートナーズ税理士法人

国際税務Vol.1 海外出張・派遣時の税務 ~海外派遣には税務も注意してください~

海外出張・派遣時の税務

国際税務Vol.1

~海外派遣には税務も注意してください~

 

こんにちは。SUパートナーズ税理士法人の宮崎です。

 

さて、今週は国際税務がテーマになります。

 

あるお客様から、下記のような質問がありました。

海外の子会社に2人従業員を派遣するのですが、税務上注意したほうがいい項目は何でしょうか。

Aさんは、数か月で日本に戻ってきますが、Bさんは2年以上行く予定です。

 

さて、どういった問題があるのでしょうか。

 

結論から言いますと、

Aさんは居住者に該当しますので、出国前と同様、

全世界所得(国内源泉所得+国外源泉所得)に課税されます。

出国時に必要な手続きはありません。

 

Bさんは非居住者に該当しますので、出国後は日本の国内源泉所得のみについて課税されます。

また、出国時に税法上の非居住者に該当しますので、

出国時までに年末調整をする必要があります。

 

居住者・非居住者とは

従業員の海外赴任に際しては、税法上、居住者・非居住者の区分が大変重要になります。

その理由は、派遣される従業員が居住者か非居住者かによって、

日本で課税される所得の範囲や課税方法が異なるからです。

 

税法上、

・居住者とは、国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する者

とされています。また、

・非居住者とは、居住者以外の者

とされています。

 

海外赴任の場合、海外赴任期間が1年以上の予定の者は、出国時に非居住者とされます。

逆に海外赴任期間が1年未満の予定の者は、居住者とされます。

また、当初の海外赴任期間が1年未満だった者も、

赴任中に1年を超えることが判明した場合は、その時点から非居住者となります。

 

課税所得の範囲は?

居住者は、全世界所得(国内源泉所得+国外源泉所得)について課税されますので、

出国前も出国後も日本の税金についての取扱いは変わりません。

非居住者は、日本の国内源泉所得についてのみ課税されますので、

出国後から取扱いが変わります

 

出国時の年末調整

海外赴任期間が1年以上の場合、出国時に税法上の非居住者に該当しますので、

非居住者になった以後は、国内源泉所得がなければ日本の税金は課されません。

そのため、出国前に日本で給与収入を得ていた場合には、

出国時に日本の税金を精算する必要があります。

この精算の手続きは毎年12月に行われる年末調整と同様です。

 

出国時の年末調整の手続き

上記の通り、基本的には通常の年末調整と同様の手続きになりますが、

所得控除の範囲が、出国時の現況により判断することになりますので、

下記の手続きが必要となります。

①      給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者控除申告書を提出します。

・・・保険料については出国時までに支払った金額を記入します。

また、配偶者控除の範囲は出国時の現況によります。

②      年初に提出した給与所得者の扶養控除等申告書に異動がないか確認します。

・・・扶養控除の範囲は出国時の現況によります。 

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